今月の本: |
『自負と偏見』(オースティン) |
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実施日時: |
2014年8月23日(土)14:00〜17:00 |
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今月の会場: |
勤労福祉会館 和室(小)
西武池袋線中村橋駅・徒歩5分 |
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参加費 : |
350円(会場費・資料コピー代に補填します) |
懇親会 : |
終了後希望者で懇親会を行います(会費2500円程度) |
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物語の舞台は18世紀のイギリス。片田舎の町ロングボーンで繰り広げられます。
当時、女性が自立できる職業はほとんどなく、良い結婚相手を見付けることが女性の幸せとされていました。また仕事をしないことがジェントルの証しとされた時代でしたが、広大な領地や財産を有する貴族は限られていました。相続財産や持参金が少ない貴族の独身女性が良い結婚相手を見付けることは難しく、結婚できなければ生涯一族の居候として過ごすことになり、結婚は娘を持つ貴族のビジネスとも言えました。
本書の主人公達であるベネット家もそうした一族です。
物語は次のような文章から始まります。
世の中の誰もが認める真理のひとつに、このようなものがある。
たっぷり財産がある独身の男性なら、結婚相手が必要に違いないというのだ。
ベネット家の五人姉妹は個性派揃い。
長女ジェインは美しく清楚、人はみんな善人だと思っている。二女エリザベスは読書好きで人の気持ちを観察することが好きな皮肉屋で結婚願望は皆無。三女メアリーは勉強家だが知識をひけらかすくせがある。四女キティ、五女リディアは常識を身につけていない舞踏会好きで誰よりも先に結婚したがっている。
母親であるミセス・ベネットは5人の娘が結婚することを我が使命として独身男性が集まる舞踏会に娘を連れていったり、晩餐会を催したりと日々奔走する毎日。
そんなロングボーンに独身貴族ミスター・ビングリーが家を借りて移り住むことになります。当然のごとくベネット家をはじめ若い娘を持つ家族は大騒ぎに。
ビングリーと共にロングボーンに来たミスター・ダーシーや、ビングリーの家族、ロングボーンの友人達が織りなす人間模様。作者のジェイン・オースティンは登場人物の微妙な心の動きまで丁寧に描き出していきます。
果たしてベネット家の5人姉妹の行く末はどうなるのでしょうか。
今から200年も前に発表されたこの作品。
時の流れを超えて読み継がれてきた名作を楽しみながら読み進めてみたいと思います。
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