プロセキュート
 ※第2期
【第33回黎明塾実施内容】 ※通算55回
テーマ: ホリスティック・マネジメント
実施日時: 2009年6月6日(土)14:00〜17:00
会場: 西武池袋線大泉学園駅 徒歩5分
勤労福祉会館 和室(小)
【主宰者から一言】
ホリスティック【holistic】とは「全体的な、包括的な」という意味を持つ英語の表現である。
ホリスティック・マネジメントとは、従来提唱されてきた「トータル・マネジメント」をさらに進めて、有機的な全体観を持った企業経営というニュアンスを強く意識した表現として台頭してきた言葉である。

現実の経営現場でホリスティック・マネジメントを実現するためには、当講座で学んできた
・リレーションシップ・マネジメント
・統合型マーケティング
・インターナル・マネジメント
・ソーシャル・マネジメント
を理念的基盤として、個々のマネジメント・ツールを有機的なつながりを持って実行できるかどうかが決め手となる。

当講座の最終版となる今回は、いま一度、インターナル・マーケティングと企業経営の社会的責任について言及し、どのように企業経営を管理し責任を持って実行できるかについて論及する。

現在の起業の社会的責任は大きく変化している。
そうした具体的な手法の変化をおさえつつ、マーケティング活動のための組織編成、マーケティング計画の実行、評価、管理方法の具体策を検討する。
■ブログはこちら
http://prosecute.way-nifty.com/blog/2009/06/33-b5fa.html
■実施内容

【1】マーケティング・プラクティスのトレンド

 ・ リエンジニアリング
 ・ アウトソーシング
 ・ ベンチマーキング
 ・ 供給業者とのパートナーシップ
 ・ 顧客とのパートナーシップ
 ・ 合併
 ・ グローバル化
 ・ フラット化
 ・ 集中化
 ・ エンパワーメント

【2】インターナル・マーケティング
組織内の全員が自社のマーケティングコンセプトとマーケティング目標を信じ、顧客価値の選択、提供、伝達へ積極的に関与すように仕向けること。

@ マーケティング部門の組織化

■ 職能別組織
利点:管理上の単純さ
課題:各部門間で円滑に機能する関係の構築
   製品と市場が増加するに連れて効果が上がりにくい
   万人に好まれない製品は疎かにされる
   職能グループ間で予算や地位争いが起こりやすい

■ 地域別組織
 全国規模で展開する企業に多い。
 利点:各地域の問題点や事業機会を把握できる

■ 製品(ブランド)マネジメント組織

1)標準形
ハブ・アンド・スポーク・システム
多様な製品やブランドを生んでいる企業に多い。
利点:担当する製品のために費用効果の高いマーケティングミックスに専念できる
   競合他社の競合商品に対して迅速に対応できる
   人気のない製品も疎かにされない
欠点:責任を遂行するための充分な権限を与えられない
   コスト高になる場合がある
   長期的な強みを構築する機会を失う危険がある
   市場細分化によって全社的政策を採りにくくなる
   顧客とのリレーションシップよりも市場シェアの確立を目指しがちになる

2)製品マネジャーから製品チームに移行する
 A:垂直型
 B:三角型
 C:水平型

3)弱小製品担当マネジャーを削減し、複数製品を担当させる
・複数の製品が類似したニーズを対象にしている場合に有効

4)カテゴリー・マネジメントを導入する
導入の理由:あらゆるカテゴリが適切な資源の供給を受ける
      増大している流通業者の力への対応

5)顧客ニーズ・マネジメントへ進化

■ 市場マネジメント組織
 顧客が購買に関して独自の選好と慣行を持ったユーザーグループに分かれる場合
 利点:マーケティング活動を顧客ニーズを基準に構築する

→ 顧客マネジメント組織

■ マトリックス・マネジメント組織
利点:多様な市場に、多様な商品を販売している場合に有効
欠点:コスト高
   担当部門間でしばしば摩擦が発生し、責任の所在が曖昧になる

■ 事業部組織
 企業本部(本体)と事業部との分掌が課題となる

A 他部門との関係
 ・ 技術部門
 ・ 購買部門
 ・ 財務部門
 ・ 経理部門

B 創造的マーケティング組織の構築
 1) 全社的な顧客志向意識の養成
 2) 製品中心ではなく顧客セグメント中心の組織編成
 3) 質的及び量的な調査を通じた顧客理解の促進

→ 企業が戦略的イノベーションの能力と想像力を養う。

【3】社会的責任マーケティング

@ 企業の社会的責任
■ 合法的行動
■ 倫理的行動
■ 社会的責任ある行動

A 社会的責任を負うビジネスモデル

B コーズリレーテッド・マーケティング

特定の主義主張(コーズ)に対する企業の貢献と、顧客が直接、間接的に関わる企業との営利的な取引を結びつけるマーケティング。
コーポレート・ソサイエタル・マーケティングの一部。
社会福祉に関わる、経済とは無関係な目的を少なくとも一つは掲げ、自社あるいは自社のパートナー、またはその両方の資源を用いるマーケティング努力。

ベネフィット:
 社会福祉の向上
 差別化されたブランド・ポジショニングの創出
 消費者との強い絆
 政府担当者等への企業イメージの向上
 グットウィルの蓄積
 社内の士気と意識の向上
 売上の増加

消費者との間にブランド・エクイティを築く方法
 ブランド認知の構築
 ブランドイメージの向上
 ブランドの信頼性の構築
 ブランド・フィーリングの喚起
 ブランド・コニュニティの創設
 ブランドとの固定的な関係の誘導

問題点:
 消費者が、製品とコーズとの関係に疑問を抱き、しょせんは自社利益の追求に過ぎないと考えた場合、すべての努力が逆効果になる。

重要なポイント@:コーズの選択
重要なポイントA:コーズ・マーケティング・プログラムにブランドを付与する
     (1) 自己ブランド:独自のコーズ・プログラムの立案
     (2) コブランド:既存のコーズ・プログラムへの参加
     (3) 合同ブランド:コーズ・プログラムへの参加

C ソーシャル・マーケティング

非営利組織や政府機関が行うコーズ・マーケティング

【4】マーケティングの実行

優れたマーケティング企業の特性
 →優位性のある標的市場を選び、本質的に苦手な市場は避ける
 →実質的に全従業員、全部門が顧客志向、市場志向である
 →マーケティング、研究開発、製造の3部門が良好な関係にある
 →マーケティング、販売、顧客サービスの3部門が良好な関係にある
 →正しい行動を導くためのインセンティブが企業内に根づいている
 →顧客の満足とロイヤリティを常に構築し、追跡している
 →強力な供給業者および流通業者と提携し、価値提供システムを管理している
 →ブランド名とブランドイメージの構築に長けている
 →顧客の多様な要求に柔軟に応じることができる

戦略:「何を」「なぜ」を取り込む
実行:「誰が」「どこで」「いつ」「どのように」が問題となる

実行のための4つのスキル
@ 診断スキル
A 問題の存在する企業内レベルを特定するスキル
B 実行スキル
C 評価スキル

【5】評価とコントロール

マーケティング・コントロールの種類

■効率性コントロール

 セールス・フォースの効率性
 広告の効率性
 販売促進の効率性
 流通の効率性

■戦略コントロール
マーケティング効果の見直し
 属性@顧客志向の理念
 属性A統合されたマーケティング組織
 属性B適切なマーケティング情報
 属性C戦略志向
 属性Dオペレーションの効率

マーケティング監査
 特性@包括的
 特性A系統的
 特性B独立的
 特性C定期的

マーケティング・エクセレンスの検討

【6】マーケティングの未来

今後数年間に起こる現象
 ■ マーケティング部門が衰退し、ホリスティック・マーケティングが登場する
 ■ 浪費的マーケティングから、ROI(投資収益率)マーケティングへ
 ■ 勘に頼るマーケティングから、科学的マーケティングへ
 ■ 人手によるマーケティングから、自動化したマーケティングへ
 ■ マス・マーケティングから、精密マーケティングへ

さらに発展するスキルとコンピタンス
 ■ 顧客リレーションシップ・マネジメント
 ■ パートナー・リレーションシップ・マネジメント
 ■ データベース・マーケティング
 ■ パブリック・リレーションズ・マーケティング
 ■ ブランド構築とブランド・アセットメント・マネジメント
 ■ 経験価値マーケティング
 ■ 統合型マーケティング・コニュニケーション
 ■ セグメント、顧客、チャネル別の収益性分析

我々が時代を活用するすべを知っているならば、
この時代もまた、他の時代と同様にいい時代である。
(ラルフ・ウォルドー・エマーソン)
■当日のスケジュール
時間帯 テーマ・内容
14:00 〜  インターナル・マーケティング
15:00 〜  企業の社会的責任
16:00 〜  企業経営の実行・評価・管理
見学等 : 傍聴希望者は当日直接会場までお越し下さい(レジメ部数に限りがありますので事前にご一報下さい)。
日時、会場の変更がないか必ず前日に当サイトを確認下さい。
黎明塾は塾形式になっています。傍聴は自由ですが正規の受講を希望される場合は塾生からの推薦または入塾審査が必要です。
お問合せ: 見学希望等は事務局まで
電話:03-3925-5914(担当:畑森)
メール:reimei1@prosecute.jp
または下記申込フォームにて送信下さい
■黎明塾のついてのお問合せ
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