プロセキュート
 ※第2期
【第22回黎明塾実施内容】 ※通算44回
テーマ: 価格設定戦略と価格プログラム
実施日時: 2008年6月7日(土)14:00〜17:00
会場: 勤労福祉会館 第二和室
西武池袋線大泉学園駅・徒歩3分
【主宰者から一言】
新しい製品やサービスを売り出そうとする時、誰もが直面する悩みは販売価格をいくらに設定するかという問題である。
「それは需要と供給のバランスだ」
これくらいのことは殆どの人が答えることができる。しかし現実に、いま自分の前にある商品をいくらで売るべきかという問題に最も適切な「○○円だ」という数字をはじき出すことは本当に難しい。
そして、そうして設定した価格で実際に売れるのかどうか。またその価格で販売して継続して適正な利益を確保することができるのか。
価格戦略は単なる値付けの作業ではない。価格設定と同様に重要になるのがアクションプログラムである。
今回は価格設定という視点を基準におきながら
・新商品導入時における価格設定
・変化する市場にいかに価格を適合させていくか
・企業としてどの状況において価格を変えていくべきか
という課題を考察し、それぞれの実務における価格戦略を検証する。
■ブログはこちら
http://prosecute.way-nifty.com/blog/2008/06/22_aad9.html
■今回のポイント
T.価格設定
■価格設定の必要性が生じる時
@ 新商品を開発する
A 既存商品を新しい流通チャネル、エリアに投入する
B 新しい事業に参入する
→ 品質面、価格面でのポジショニング

【ステップ1】価格設定目的の選択
価格設定を通じて追求する5つの目的
@ 生存(企業経営の継続)
A 最大経常利益
B 最大市場シェア
C 最大上澄み吸収
D 商品品質のリーダーシップ

【ステップ2】需要の決定
■需要曲線
■価格感受性
価格感受性を低下させる9つの要因
@ ユニーク価値効果
A 代替認知効果
B 比較困難効果
C 総支出効果
D 最終ベネフィット効果
E コスト共有効果
F 埋没投資効果
G 価格品質効果
H 在庫効果
■需要曲線の見積り
自社の需要曲線を明らかにするアプローチ
@ 過去の価格、販売量及び関連データの統計学的分析
A 価格実験
B モニター調査
■需要の価格弾力性
 弾力性が低くなる要因
@ 代替商品が少ない
A 購買者が価格の変更に気づきにくい
B 購買者が購買習慣を変えない傾向が強い
C 高価格には相当の理由があるという購買者意識が働いている

【ステップ3】コストの見積り
■コストのタイプと生産水準
@ 固定費
A 変動費
■生産の蓄積
・ 経験(学習)曲線
・ 経験曲線による価格設定のリスク
■差別化されたマーケティング・オファー
・ 標準原価会計
・ 活動基準原価(ABC)会計
■ターゲット・コスティング

【ステップ4】競合他社のコスト・価格・オファーの分析

【ステップ5】価格決定方法の選択
価格を選択する3つの準備
@ 顧客の需要表
A コスト関数
B 競合他社の価格

代表的な価格設定方法
@ マークアップ価格設定
製品コストにマークアップ(一定の利潤)を加える
需要が非弾力的な商品で高くなる傾向がある
▼ マークアップ価格設定が成功する条件
▼ 企業がマークアップ価格設定を採用する理由
¢ 需要を見積もるよりも簡単にコストを決定できる
¢ 業界の企業がマークアップ価格設定を採用している場合、価格競争が最少になる。
¢ 買い手と売り手双方に公平であると感じている人が多い

A ターゲットリターン価格設定
目標とする投資収益率(ROI)を生む価格を決定する
▼損益分岐チャート

B 知覚価値価格設定
顧客の知覚価値を基準に価格を決定する(売り手のコストではない)
→ 買い手のマインドの中にどれだけの知覚価値を築くことができるか

C バリュー価値設定
高品質の商品にきわめて低い価格を設定する
→ 価格帯毎に適切な価値のオファーを提示する
※ エブリデー・ロー・プライシング(EDLP)
※ ハイ・ロー・プライシング

D 現行レート価格設定
競合他社の価格に基づいて価格を決定する

E 入札価格設定
入札で仕事を獲得する場合にとられる設定手法
→ 予想される競合他社の価格を基準にする

【ステップ6】最終価格の選択
価格選択に付随する要素
@ 心理的価格設定
A 他のマーケティング・ミックス要素の影響
B 企業の価格設定方針
C 他の関係者に対する価格の影響

U.価格適合
■地理的価格決定
@ 遠隔地の顧客に対して輸送コストをカバーする高価格を請求すべきか
A カウンタートレード
▼ バーター
▼ 埋め合わせ取引
▼ 買い戻し協定
▼ 相殺

■価格割引とアロウワンス
@ 現金割引
A 数量割引
B 機能割引
C 季節割引
D アロウワンス

■販促型価格設定
@ 目玉商品価格設定
A 特別催事価格設定
B 現金リベート
C 低金利融資
D 長期支払い
E 保証とサービス契約
F 心理的割引

■差別的価格設定
@ 顧客セグメント別価格設定
A 製品形態別価格設定
B イメージ別価格設定
C 場所別価格設定
D 時期別価格設定

差別的価格設定が効果を発揮する条件
1) 市場がセグメント化され、セグメント毎で需要水準が異なっている
2) 低価格購入者が高価格セグメントで再販できない
3) 高価格を設定しているセグメントで競合他社が自社より低価格を設定できない
4) 市場セグメントや管理に要するコストが価格差による利益を超えていない
5) 差別的価格設定が顧客の反発を生まない
6) 差別的価格設定が適法である 

※ 略奪的価格設定

■製品ミックス価格設定
企業は製品ミックス全体で利益を最大化する価格設定を行なう
@ 製品ラインの価格設定
A オプション製品の価格設定
B キャプティブ製品の価格設定
  ※ アフターマーケットの存在
C 2段階価格設定
固定料金と変動料金
複数単価
D 副産物の価格設定
E 製品バンドルの価格設定

V.価格変更の実施と反応
■値下げの実施
値下げに至る主な要因
・ 過剰生産能力
・ 市場シェアの落ち込み
・ コスト引き下げによる市場支配
・ 経済不況

値下げ戦略の罠
@ 低品質の罠
A 脆弱な市場シェアの罠
B 浅いポケットの罠

■値上げの実施
値上げに成功すると利益を大幅に確保できる
値上げの主な要因
・ コスト増
・ 過剰需要

値上げの方法
@ 見積り遅延価格設定
A エスカレーター条項
B アンバンドリング
C 割引の縮小

企業が不当に高価格をつけているというイメージを避けなければならない
・ 値上げは正当性であることを説明し事前に通知する
・ 買いだめたり、他社製品と比較する猶予を与える
・ 間接的な値上げに留める努力を怠らない

※ コスト増や過剰需要に値上げをしない対応方法
@ 価格を据え置き、製品の量を減らす
A コストの安い原材料に切り替える
B コストを下げるために製品特徴を縮小する
C 無料サービスを廃止、縮小する
D 包装素材を変更する
E 提供している製品ラインを減少させる
F エコノミーブランドを新たに追加する

■価格変更への反応
@ 顧客の反応
A 競合他社の反応

■競合他社の価格変更への反応
競合他社の戦略を分析する
@ なぜ価格を変えたのか
A 価格変更は一時的か永続的か
B 価格変更に反応しなかった場合、自社の利益や市場シェアにどのような影響があるか
C 選択しうる反応を起こした場合、競合他社はどのような対応をとるか

自社の対応を決定する
@ 価格を維持する
A 価格を維持して、価値を変える
B 値下げする
C 値上げして、価値を改善する

■当日のスケジュール
時間帯 テーマ・内容
14:00 〜  価格を設定する
15:00 〜  価格を適合させる
16:00 〜  価格を変更する
見学等 : 傍聴希望者は当日直接会場までお越し下さい(レジメ部数に限りがありますので事前にご一報下さい)。
日時、会場の変更がないか必ず前日に当サイトを確認下さい。
黎明塾は塾形式になっています。傍聴は自由ですが正規の受講を希望される場合は塾生からの推薦または入塾審査が必要です。
お問合せ: 見学希望等は事務局まで
電話:03-3925-5914(担当:畑森)
メール:reimei1@prosecute.jp
または下記申込フォームにて送信下さい
■黎明塾のついてのお問合せ
お名前
メールアドレス
(※間違いがあると返信ができませんので正確に入力下さい
お問合せの内容は次のどれになりますか?
経営セミナー黎明塾に参加してみたい
一度見学がしたい
内容の説明が聞きたい
お聞きになりたい内容やご意見など気軽にご記入下さい
Copyright (C) 2008 PROSECUTE All Rights Reserved.