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コミュニケーションはどのように経営に影響するのか
マーケティング・コミュニケーションとは、
販売前、販売、消費、消費後の各段階における、提供者と受益者との対話である。
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T.マーケティング・コミュニケーション・ミックス
■主なコミュニケーション方法
@ 広告
A 販売促進
B パブリック・リレーションズ及びパブリシティ
C 人的販売
D ダイレクト・マーケティング
U.コミュニケーション・プロセス
「どうしたら顧客に到達できるか」
「どうしたら顧客から自社に到達してもらえるか」
■一般的なコミュニケーション手段
→ 一貫したメッセージと戦略的ポジショニングを伝えるためにマーケティングミックスを統合する。
■標的顧客と製品・企業との関わり方を予測
■効果的コミュニケーションの要素
発信者がエンコーディングするプロセス
受診者がデコーディングするプロセス が一致 → メッセージが力を発揮する。
■標的視聴者がメッセージを受け取らない理由
@ 選択的注意
A 選択的歪曲
B 選択的記憶
■コミュニケーション効果に影響を及ぼす要素
・ 受信者にとってコミュニケーション・ソースの独占性が強いほど、支持する。
・ 受信者が既に有している意見や気質とメッセージが調和する時、効果は絶大である。
・ 受信者の価値観と離れていても、コミュニケーションによって注目させられる。
・ 発信源が権威的で共感できる時、効果的なコミュニケーションができる。
・ 社会状況や準拠集団はコミュニケーションの受入に多大な影響を有している。
V.効果的なコミュニケーションの開発
ステップ1:標的視聴者の明確化
■イメージ分析
知名度スケール
好感度スケール
→ SD法で分析する。
1) 関連基準の作成
2) 関連基準の削減
3) 調査の実施
4) 結果の平均の算出
5) イメージ幅の考慮
ステップ2:コミュニケーション目的の決定
※視聴者からどのような反応を求めるのか。
■一般的な4つの反応ヒエラルキー・モデル
ステップ3:メッセージの作成
▽メッセージによって、製品に注目を引き、関心を持たせ、欲求を喚起させ、行為を引き起こす。→ AIDAモデル
@ メッセージの内容(何を)
■ 内容の決定:アピール、テーマ、アイデア、ユニークな販売命題
■ 3つのアピール
1) 理性的アピール
2) 情緒的アピール
3) 倫理的アピール
A メッセージの構成(いかに論理的に)
■ メッセージの内容と結論への導き方
■ 一面的主張と二面的主張
■ プレゼンテーション
B メッセージのフォーマット(いかに象徴的、印象的に)
C メッセージの発信源(誰が発するのか)
1) 専門度
2) 信用度
3) 好感度
ステップ4:コミュニケーション・チャネルの選択
■人的コミュニケーション・チャネル
@ 企業チャネル
A 専門家チャネル
B 社会的チャネル
▽人的コミュニケーションが影響力を発揮するケース
1) 高価でリスクが大きく、めったに買わない製品を購入する
2) 製品がユーザーのステータスや趣味を反映する
▽人的コミュニケーションを機能させる方法
◆ 影響力のある個人や企業を見極め、積極的に売り込む
◆ 特定の人々に魅力的な条件で製品を提供し、オピニオン・リーダーを作る
◆ ローカル・コミュニティで影響力のある人に働きかける
◆ 影響力、信用力のある個人を起用して製品を推奨してもらう
◆ 話題性の高い広告を制作する
◆ クチコミ・チャネルを作って取引を開拓する
◆ 電子フォーラムを開く
■非人的コミュニケーション・チャネル
@ メディア
印刷媒体(新聞・雑誌、ダイレクトレールなど)
放送媒体(ラジオ・テレビ・Webサイトなど)
電子媒体(オーディオテープ・ビデオテープ・DVD・Webサイトなど)
ディスプレイ媒体(屋外広告・看板・ポスターなど)
A 雰囲気
購買者の気持ちを購入に傾かせるためのパッケージ化された環境
B イベント
標的視聴者に特別のメッセージを伝えるために企画する催し
※マス・コミュニケーションの2段階のプロセス
1)コミュニケーションがメディアからオピニオン・リーダーに流れる
2)オピニオン・リーダーからメディア情報にあまり関与しない人達に流れる
【↓導き出される考察】
・マスメディアの世論への影響は一般的に考えられているほど直接的でも、強力でも、自動的でもない
・マスメディアの情報浸透効果で消費スタイルが変わるわけではない
・マス・コミュニケータはオピニオン・リーダーに向けてメッセージを送り、他の人々にメッセージを伝えさせるべきである。
ステップ5:マーケティング・コミュニケーションの総予算の決定
■プロモーション予算の決定方法
@ 支出可能額法
A 売上高比率法
B 競争者対抗法
C 目標基準法
1) 市場シェア目標の設定
2) 広告によってメッセージが到達すると思われる市場比率の決定
3) メッセージを認知し、製品を試用する見込み客比率の決定
4) 試用率1%あたりの広告効果の決定
5) GRP(標的人口1%に対し1回の露出に要する費用)の決定
6) GRPに基づいた必要広告予算の決定
W. マーケティング・コミュニケーション・ミックスの決定
1) プロモーション・ツール
@ 広告
広告の特質
1)公共性
2)普及性
3)表現の多様性
4)非人格性
■アドバトリアル
■インフォマーシャル
■バナー
A 販売促進
販売促進の利点
1)コミュニケーション
2)刺激
3)勧誘
B パブリック・リレーションズとパブリシティ
特質
1)高い信頼性
2)購買者の警戒心を解く
3)演出
C セールス・フォース(人的販売)
特質
1)対面
2)親交
3)反応
D ダイレクト・マーケティング
特質
1)非公共性
2)カスタマイズ
3)双方向性
2) マーケティング・コミュニケーション・ミックスの要素
■ 製品市場のタイプ
消費財市場: 販売促進 → 広告 → 人的販売 → パブリックリレーションズ
生産財市場: 人的販売 → 販売促進 → 広告 → パブリックリレーションズ
▽生産財市場での広告の役割
・ 認知の確率
・ 理解の構築
・ 効率的なリマインド
・ リードの誘発
・ 正当性の付与
・ 安心感の創出
▽消費財企業のセールス・フォースの役割
@ 在庫ポジションの増加
A 熱意の高揚
B ミッショナリー・セリング
C 上顧客の管理
■ プッシュ戦略とプル戦略
@ プッシュ戦略
A プル戦略
■ 購買者の準備段階
■ 製品ライフサイクルの段階
@ 導入期
A 成長期
B 成熟期
C 衰退期
■ 企業の市場地位
市場リーダー:販売促進よりも広告を
下位企業 :販売促進
3) 結果の評価
〔フィードバック効果の一例〕
X.統合型マーケティング・コミュニケーションのコントロール
統合型マーケティング・コミュニケーション(IMC)とは
マーケティング・コミュニケーション計画に対するひとつのコンセプトであり、マス広告、ダイレクト・レスポンス、販売促進、パブリック・リレーションズといった多種多様なコミュニケーション・チャネルの戦略的役割を活かす包括的な計画の付加価値を認め、これらのチャネルを組み合わせて個々のメッセージを継ぎ目なく統合することによって、明確で一貫した最大限のコミュニケーション効果を生み出すこと。
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■事例研究
日本コカ・コーラ
P&Gジャパン
自転車専門店チェーンあさひ
トヨタ自動車 |
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