プロセキュート 循環型社会を目指す健康と環境のコンサルティングファーム
新エネルギー普及事業 新しいエネルギーへの転換を図る

■新エネルギー技術

プロセキュートでは新エネルギー技術・設備の設置を推進します。

★私達が導入を推進する新エネルギー技術
@小水力発電(マイクロ水力発電)
A太陽光発電
B風力発電
Cバイオガス
D焼却発電
E雨水活用
F太陽熱活用
G雪氷熱活用
H地熱利用

その時々の組み合わせ、ベストマッチングを実行することが現実的な選択です。

@小水力発電・マイクロ水力発電

水力発電というと「黒四ダム」など、一級河川を堰き止めてダムを建設して発電を行う大規模工事のイメージが定着している。
しかし現在注目されている『小水力発電・マイクロ水力発電』はまったく違う発想によるもの。
手のひらに乗るサイズの発電機も実用化されている。

わざわざ水流水圧を作るのではなく私達の生活エリアにある水の流れによって発電を行う
農業用水路や街中を流れる水路に設置する。
生活用水がある限り、発電を続けることができる。

実用化されている事例は高低差(水の落差)を利用するものが主流だ。
さらに小型のサイズで、水道管内に埋め込む技術が開発されている。
水道供給時の水圧を無駄にせず、有効活用する画期的な技術である。

A太陽光発電

クリーンエネルギーとしてもっとも有名な技術の一つである。
導入実績も多く、国内では年間45000キロワットが発電されているとされている(2001年調査より)。
実に全世界での46%を占めている。
私達の身近では実感がない。
それだけ普及の度合いが低いということだ

パネルの破損や故障も多く、発電効率もよいとは言えない状況もある。設置には補助金が出されるが、それでも高価であることに変わりはない。屋根に載せる場合、対加重の問題で既存住宅では設置パネル枚数に制限が発生する場合がある。

※その後、政府方針により家庭における太陽光発電電力の政策的価格での買い取りが実施されている。また太陽光発電システム設置時の助成金が国、各自治体の施策として行なわれている。

B風力発電

文字通り、風の力で風車を回して発電を行う技術。
従来の風車に比べて格段に効率のよい日本型オリジナル風車を開発提案している。

風力発電には平均風速6m以上の風が必要とされていたが、新しいタイプであれば多くの地域での導入が可能。
日本では2002年9月時点で443台が設置導入され、約31万キロワットの電力が作られている。特に日本海側や太平洋上の諸島地域で有効とされる技術である。

風車が地域のシンボルともなり、環境に取り組むメッセージを多くに人につたえる役目も果たします。

(画像はイメージです)

Cバイオガス

少し前は「バイオマス発電」として電力供給が主眼となっていたが、その過程で発生するガスを直接利用する技術が積極的に実用化された。

バイオマスとは「バイオ=生物」「マス=量」という意味を持つ言葉であり、「生物に由来する有機物の量」の意味で使われる言葉。

自然界に存在する物質を再利用する点で地球環境への負荷が小さいとされている。

原材料から主に3つに分類できる。

【1】森林の間伐材や廃材から固形燃料(ペレットなど)を生成する

バイオガスの原料にすることで廃棄中心だった不要木材が有効活用できる。
木材価格の低下が続く森林業における、伐採や間伐費用の捻出が可能になる。

【2】サトウキビなどから液体燃料(メタノール)を生成する

自動車、ガソリン業界を中心に急激に拡大しつつあるのがエタノールガソリンの導入だ。
ただし私達は、エタノールガソリンの導入については懐疑的見解を持っている。(注2)

【3】家畜糞尿や生ゴミから気体燃料(メタンガス)を生成する

バイオガスの中でも、近年実用化が進んだ技術である。
都市ガスタイプではガス管の埋設がコスト高になる、過疎地域、山間部には非常に有効である。
インドでは国際支援もあり、バイオガスの導入が積極的に推進されており、大きな成果をあげている。
国内外でさらに推進されることが望まれている。

D焼却発電

ごみ焼却時の熱源でタービンを回して発電を行う技術。
大型の公共焼却施設で導入されている。
焼却時の熱源を利用するため、余分にCoxを発生させないで済む。
また地域の冷暖房、温水の利用も行なわれている。

私達の提案する規模としては、家庭での焼却に伴う熱量の再利用が主体となる。

E雨水活用

雨水(うすい)は地球上で最もきれいな淡水と言われている。
生活用水、農業用水などにおいても、大型ダムで貯水して消費地まで運んでくるという大量消費型水循環にはすでに綻びが生じている。

【大型貯水による悪影響】

@貯水するダムの膨大な維持管理費
A湖底に蓄積される汚泥(ヘドロ)問題
B河川推量減少による水質悪化
C地下水の減少と地下水脈の消失
D下水道への負荷増大と生態系の破壊
E大量貯水、配管設備等に水質の悪化

このような状況の解決策として雨水の活用がある。具体的な活用としては

・タンク等を利用して各自宅や施設建物等で溜めて利用する
・地表に池を作って雨水を溜める
・直接雨水を受ける
などの活用の形があります。

【雨水利用による効果】

@河川氾濫被害、都市部での降雨時の流出抑制
A河川を取り込んだ街づくり
B緊急被害時のトイレフラッシュ用水としての活用
Cビオトープの形成
D地下浸透の促進
Eヒートアイランド現象の緩和
F屋上緑化の推進
G気化熱による冷房に活用
HCox削減効果

雨水の活用については様々なパターンがある。

その後の様々な試行錯誤を経て、現在は『エクセルギーハウス』として雨水を活用した低エネルギー消費の建物を10数棟建築している(2012年5月現在)。
※個人宅や公共施設ともに施工事例があります。
→ エクセルギーハウスとは?
→  雨水タンクの詳細はこちら

F太陽熱活用

太陽熱温水器が代表的な利用方法である。
すでに多くのメーカーから販売されており、日本国内での温水器台数は630万台と言われ世界トップクラスとなっています。
従来から活用されてきた技術で、エネルギー消費を抑える意味で非常に有効な方法である。

G雪氷熱活用

雪や氷の冷熱エネルギーを活用する手法。
雪や氷の活用としては昔から氷室などで食物の冷蔵に利用してきた。
この技術を更に効率的に利用する。

適切な湿度が保たれる雪氷貯蔵は鮮度を必要する商品に適している。

この湿度を利点とした
・生鮮生産物の貯蔵
・冷蔵することで商品価値が生じる(増加する)商品の開発
・各種研究開発
などの提案を行います。
《関連サイト》

循環型住宅や地域づくりのエキスパートであるアルキテクタ・黒岩哲彦さん(一級建築士)のHP

これらの事業は、株式会社アルキテクタ、RAIN-NETの黒岩哲彦氏の監修のもと
各分野のトップ技術者によって実施されます。

〔注1〕BCSDによる提言と報告書は翻訳されダイヤモンド社から『チェンジング・コース』の題名で出版された。現在は絶版となっている。

2004.08 掲載
2007.10 更新
2011.02 更新
2012.05 更新
2016.07 更新

【コラム】持続可能な社会の実現に向けて

■遅々として進まない持続可能な社会への障害

環境問題を考えるとき、重要キーワードの一つが 『持続可能』である。
中でも最も差し迫った問題群のひとつがエネルギー問題である。
「持続不可能な」エネルギーに依存してきた現在社会の繁栄は大きな転換点にきていることは誰しも認めている。

しかし、その解決のために自分自身の日常生活を変えることができないのが、私達現代人だ。
それは殆どの人が実感しているだろう。
それは人間の持つ独善性が大きな要因であるが、それと同時に納得のいく、有効的な対策が提示されていないことにも起因すると、私達は考えた。

■自分自身のことを考えてみる

私は、こうしてWebサイトを更新している。
そのために、パソコンを動かす電力を消費し、室内の温度を保つためにエアコンが動いている。
使用中のパソコンは購入から数年が経過し、消費電力が低いとは言いがたい。
商品電力削減のためには、買い換えるのがよいのだが、その場合にはパソコン廃棄の問題が発生する。

使い続ければ多くの電力が消費されるが、省電力対応品に買い換えれば廃棄の問題が発生する。
どちらが、持続可能な社会に寄与できるのか。
それとも、どちらの選択も間違っているのだろうか。
多くの人には、よくわからない。

使用する電力は各地の電力会社(私の地域は東京電力)から供給されている。
その大半は火力と原子力発電によるものだ。
少なくとも、自家発電による電力ではない。
太陽光発電(ソーラーシステム)という選択肢があるが、導入には多くの費用が発生する。

【補足】
その後の社会的動きとして、普及のために買い取り価格が設定されたが、その原資は全利用者が電力使用料金として広く薄く負担しているのが現実である。


各電力会社は電力消費量を予測して発電供給を行なっているだから、自宅で太陽光発電を始めても、社会全体の貢献には何ら変わりがないのではないか。
逆に、太陽光発電装置の廃棄の時期に来れば、余分な産業廃棄物を発生させることになるのではないか。

新エネルギーに真剣に取り組もうと考えた人は、このような疑問にぶつかる。


■エネルギーを考える −電力を一例として−

私達が生活の中で特に利用するエネルギーのひとつが「電力」である。
電力の技術は検討するうえでいくつかの視点で論じることができるが、ここでは2つの視点を指摘しておきたい。

【1】発電タービンの有無

私は最終的に「発電タービンを回す技術」か、「発電タービンに依存しない技術」かを見ていくことが大切だと感じている。
おそらくその視点は今後さらにクローズアップされるのではないか。

【2】発電場所と電気使用場所

以前から指摘されている分離型なのか消費地及び隣接地での発電を行うかという点だ。
大型集中発電方式か個別発電方式かということでもある。
現在の方式ではいったん発電された電力の9割が送電及び配電の中で失われている。このロスをできる限り少なくとどめるために発電場所を消費地に近くするという発想は極めて自然な流れである。

従来は「タービン」による「大型集中発電」を推進してきた。
それが日本をはじめとする各国経済発展の基盤でもあったわけである。
その方式に依ってきたにはそれなりの重要な要因がある。
電力の安定供給はその最たる要因である。

その対極にある「タービンに依らない」「消費地」での発電の代表例が太陽光発電であり、近年では地熱利用による空調管理システムが注目されている。

上記で指摘している2つの視点のいずれにも長所短所がある。
しかしそれは絶対的な要因ではなく、技術革新や自然や社会環境の変化に伴ってその重要性の優先順位が変動する相対的要因である。
多くの人達が叡智を寄せ合って決定したものがその後長く最善の方策となり続ける保証など、もちろんない。その期間がどれほどかという目安もない。

■最善の方策はあるか。完璧はない、と思う。

その答えはあるのだろうか。
完璧な正解は、ない、と私達は思う。
しかし、その時点時点で、よりよい選択をすることはできると考えている。
また、よりよき選択をしていくことが求められていると考えている。

■「持続可能な開発のための経済人会議」の精神に学ぶ

1992年に「持続可能な開発のための経済人会議(BCSD)」によって宣言と報告書が出されて10年余りが経過した。(注1) ※執筆時点の経過年数。
その報告書の中でエネルギー政策として必要な3つの柱が提起されている。
 @エネルギー効率の改善
 Aエネルギー源と消費パターンのより持続可能な組合せへの移行
 B発展途上国の長期的エネルギー戦略
いずれも現在でも検討し続けている重要なテーマである。
しかし果たしてこの10年間余、どこまで取り組みが進められてきたのか。
少なからずの疑問が残る。

この間、京都議定書の取り組みも始まったが、その方策はCoxの排出規制と取引きに傾注している。
その是非と成果については、決して成功していると言えないのは周知の事実だ。

今日まで、多くのエネルギーは、化石燃料からつくられてきた。
1980年代には、世界で石炭換算で年問100億トンが燃やされ、先進国の人々が開発途上地域の人々よりずっと多く利用していた。
2025年には、推定80億人以上の地球人口が、石炭換算で140億トンを利用するという試算がある。
さらに、全世界が先進国の水準でエネルギーを利用すれば、2025年には550億トン相当が燃やされるという計算すらある。
まさに、危機的状況である。

■技術革新は大いなる力。活用するのが私達の使命。

現在の生活レベルを多少は抑えるとしても、太古の昔に還ることは多くの人は賛同できない。
消費を抑えながらも一定の生活水準を保ちつつ、持続可能な未来を創るためには、技術革新が不可欠だ。
残念なことに、私達は技術者ではない。しかし、消費者である。
賢明な消費者として、実用可能となった技術を積極的に検証し、導入することが求められている使命である。

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