今月の本: |
『華氏451度』(レイ・ブラッドベリ) |
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実施日時: |
2010年12月23日(木・祝)14:00〜17:00 |
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今月の会場: |
サンライフ練馬 2階(第二和室) 西武池袋線中村橋駅・徒歩5分
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参加費 : |
350円(会場費・資料コピー代に補填します) |
懇親会 : |
終了後希望者で懇親会を行います(会費2500円程度) |
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今年最後に取り上げる本は 『華氏451度』。
分野的にはSF小説に分類される作品です。作者のレイ・ブラッドベリは『火星年代記』の作者として知られるSF作家です。
今回取り上げる作品では、本を読むことが禁止された近未来社会が設定されています。主人公の男性モンターグの職業は焚書官。法律で禁止されている本を持っているという密告を受けて、ガソリンをまいて火炎放射機で家財道具もろとも焼き尽くすのが彼の仕事だ。ある日モンターグは近所に住む少女クラリス・マックルランに会う。彼女との会話がきっ
かけでモンターグの中でくすぶっていた本に対する気持ちの何かが動き始める...。
舞台として描かれている社会も興味深い。たとえば作品の冒頭でモンターグの妻ミルドレッドが睡眠薬を飲みすぎて意識不明に陥ったシーンが登場する。病院に電話をかけると現れたのは医者ではなく機械を操作する2人の技術者。彼らは吸引機のような機械を使ってミルドレッドの体液をすべて吸い上げて新しい血液に入れ替えるのだ。彼らは一晩で10人近い人間を同様に処置する。
−−−こんな社会が描かれている。
「国民読書年」の悼尾を飾る意味を込めて、今年最後の本に「本を読んではいけない」時代を舞台にした作品にふれて読書の意味を再度考える機会にもしたいと思っています。
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