今月の本: |
『復活』(トルストイ)※後半 |
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実施日時: |
2014年3月15日(土)14:00〜17:00 |
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今月の会場: |
勤労福祉会館 和室(小)
西武池袋線大泉学園駅・徒歩3分 |
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参加費 : |
350円(会場費・資料コピー代に補填します) |
懇親会 : |
終了後希望者で懇親会を行います(会費2500円程度) |
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2月に引き続き『復活』を取り上げます。
前半はドミートリーとカチューシャとの愛情の変遷を主旋律として進んでいたかのように思われた本作品ですが、ストーリーが後半に進むにつれて、トルストイが生涯を掛けて答えを求めようとしたテーマへの比重が大きくなっていきます。
いったんは ・土地を百姓達に与えること
・カチューシャを助けて自らの罪を償うこと
・裁判と刑罰について何らかの結果を出すこと
この3点が自身の関心事であるとドミートリーは語りますが、カチューシャがドミートリーではなく別の男性との人生を選ぼうとすることが明らかになるにつれて、ドミートリーの思索は、更に社会と自身の人生を貫く根本命題に尽き詰められていきます。
就労しない貴族の生活のために多くの庶民が搾取されている社会の矛盾。
土地の私的所有の是非。
そして人生の根本を貫く信仰の正しさ。
そこに思索が至ったドミートリーの胸中には、カチューシャの存在は必ずしも多くは占めていなかったと言えるでしょう。
トルストイが訴えようとした信念とは何だったのでしょう。
そしてドミートリーとカチューシャの運命は...。
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