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第一回 第二回 第三回 第四回 第五回 第六回 第七回 第八回 挿話
《第二話》自分の会社、お店の置かれた状況を把握しよう!
有限会社プロセキュート代表取締役 畑森昭
1963年岡山県生まれ。トステム物流株式会社勤務後、マーケティングリサーチ会社を経て1996年4月有限会社プロセキュート設立。マーケティングにとどまらず、経営全般のコンサルティングも実施している。
マーケティングコンサルタント。
今回は中小企業の皆さんがマーケティングを考えたときに、最初にやるべきこと、「自分の会社、お店の置かれた状況を把握しよう」の基礎編です。

まずは現状把握のアンケートを

本来であればその前に自分達の目指すべき目標を見定めるというステップが必要となるわけですが、現実的にはそれが明確にできないために苦悶していることが多いわけです。
そこでまず「現状把握」から取り掛かることをお勧めします。やり方はさほど難しくありません。お客様から100名か200名を無作為に選んで自分達の会社やお店についてどう思っているのかアンケート調査を行なうのです。
その分析から、自社の目標が見えてきます。ステップは以下の通りです。

第1ステップ「調査の目的を明確にする」
アンケート調査をしようと思うといろいろなことを聞きたくなるのが心情です。しかし聞く内容を増やせば答えるお客様から見れば面倒になるのもおわかりでしょう。基本的には1回の調査では大きなポイントは一つに絞ることが重要です。例えば「なぜリピーターが増えないのか」「なぜ客単価があがらないのか」などです。具体的な言葉で表現しておきましょう。

第2ステップ「対象者を選び出す」
初めてアンケートを行なうのであれば年齢、性別、地域などを均等にするように無作為に選ぶのがよいでしょう。特定の目的がある場合(高齢者をターゲットに商品を開発するとか女性客を取り込みたいなど)は別ですが、まずは全体をつかむことが目的となります。
ここで気をつけないといけないのは「買ってくれている顧客」の声だけを聞いてはいけないということです。「買ってくれていない顧客」の声をどれだけ聞けるかこれが現状把握の上で重要なポイントになります。「クレームは企業にとっての宝物」といわれるゆえんでもあります。
しかしまったく購入したことがない人の声を聞くことはコスト面から言っても効率的とはいえません。一度か二度買ったんだけれどもその後買わなくなった人たち。この人達の声が重要なのです。必ず今後のための宝となります。

第3ステップ「質問項目を決める」
アンケートの目的に沿って具体的な質問項目を作ります。この時に大切なことは、ある意図した結果に誘導するような質問の流れにしないことです。仮説を立てることと先入観をもつことは別物です。
また、回答内容でお客様に不利益が出ないことをはっきり伝えることも重要です。耳障りのよいことばかり書いてもらってもアンケートの意味はありません。
そして記入しやすいようにできるかぎり選択肢を用意してあげましょう。たとえば「当社の商品をどこで知りましたか?」という質問であれば想定される具体的な回答例(1.お店の店頭で 2.新聞の折込広告で 3.友人から紹介されて 4.インターネットで見て 5.その他(  ) など)を並べることです。最後にそれ以外の回答が記入できるように配慮すればよいですね。
設問数は多くても十数問以内に抑えましょう。欲ばってはいけません。
設問の最後には、自由に記入できる欄を用意します。自分たちが予測もしないような重要な不満などがあることも考えられますからね。

第4ステップ「アンケート用紙を配布し記入を依頼する」

今の時代ですのでメールで送るのもよいでしょうしお店であれば来店客の皆様に渡すのもよいでしょう。ただ購入しなくなったお客様にも書いていただくことを考えると郵送での配布が効果的でしょう。
この際必ず挨拶を兼ねた依頼文を作成して同封しましょう。アンケートを実施するねらいを丁寧にお伝えすることはもちろんですが、回答いただくお客様にとって何かメリットがあるのかというメッセージが必要です。とかく私達は「作る側の論理」「売る側の論理」ばかりが先行しがちです。お客様にとってもメリットがなければ貴重な時間を費やしてアンケートを記入したりしません。具体的には2つの視点。一つは品揃えの充実や商品ラインナップの拡充など作る手売り手側からのメッセージ。もう一つはもっと目先のメリット、つまりアンケートを記入することで得られるプレゼントや謝礼などです。ギフトカードの場合も多いですし次回の購入に結びつける割引チケットをセットにする場合もよくあります。
もうひとつ返信用の封筒を用意して同封すれば配布準備完了です。このとき返信用封筒は切手を貼っておいてもよいですし受取人払いにしておいてもよいですね。受取人払いの封筒の申請は管轄郵便局で行うことができます。最初はやっかいかなぁと思われるかもしれませんが一度やってみると簡単にできることがわかります。

第5ステップ「記入された内容をまとめる」
返されてきた記入内容をまとめます。このさい選択肢で回答いただいたものはそのままカウントして集計を行ないます。集計専用のフリーソフトもありますしExcelでも簡単な集計が可能です。あわせて回答いただいた方への謝礼なども忘れずに対処しましょう。ちょっとした不手際で悪印象を与えては元も子もありません。

第6ステップ「いくつかの視点で層別し傾向性などを見つけ出す」
まず全体の傾向を大きく把握することが重要です。「木を見て森を見ず」では本末転倒です。しかし本当の会社の状況というものは全体のイメージの裏に隠れているものです。回答いただいたお客様の人数が少ない場合は一人一人の意見を精査することです。
その上で層別を行なう軸を考えます。年齢だったり居住エリアだったり購入頻度だったり様々あるでしょう。ここで大切なのは「自分の会社、お店の置かれた状況を把握しよう」というテーマと第一ステップで確認している具体的な目的です。
その軸で全体の回答内容を層別して大きな差が出ていないか比べていきます。
様々書いていただいたご意見も属性などを明記して記入者の背景などを想定しながらすべて目を通していきます。

さて、以上の流れを踏まえたうえで、次回は実際に自分が行なった事例を紹介しながら、得られたアンケート結果をどう分析していくかを考えたいと思います。

(第2回終了)

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