HOME
会社概要
私達が目指すもの
事業概要
事業内容と実績
HATAさん日記
問合せ&資料請求
サイト内検索
掲示板
リンク
更新履歴
フリーソフト検証
メルマガ購読解約
雨水の話
エネルギーの話
次代を拓く!



プロセキュート
活動内容トップに戻る 執筆原稿トップに戻る


第一回 第二回 第三回 第四回 第五回 第六回 第七回 第八回 挿話
《第5回》自社・自店の強みを自覚する分析
有限会社プロセキュート代表取締役 畑森昭
1963年岡山県生まれ。トステム物流株式会社勤務後、マーケティングリサーチ会社を経て1996年4月有限会社プロセキュート設立。マーケティングにとどまらず、経営全般のコンサルティングを実施している。
マーケティングコンサルタント。
今後の自店・自社の方向性を探っていくうえで現在もっている「強み」を自覚することはとても大切です。過去の売上実績を分析することで強みをはっきりさせることができます。
 

売り上げの多い商品別にランキングする

単品ごとの売れ筋商品は日常のなかでもつかまれていることでしょう。それに加えていくつかの視点からグルーピングしてみることで、売れ筋傾向をつかむことができます。そのひとつが商品カテゴリ(関連商品群)で傾向をつかむことです。

お客様はいま買っている商品がほしいのではなく「ほしい商品」がお店にないためにかわりにその商品を買っている場合があります。これは代替商品と呼ばれますが、大切なことはカテゴリとして売り上げを見つめて商品名の底にある商品機能をつかむことです。

言い換えればお客様が個々の商品を買うことでどんな満足を得ようとしているかです。たとえば寄せ鍋セットが売れる奥には「温かい食事をしたい」「身体を温めたい」という願望があるのかもしれません。そんなとき近くのスーパーで韓国フェアと銘打った売り出しがあり、よくよく調べるとサムゲタンやキムチチゲが売れていた。

とすれば寄せ鍋でなくてもいいわけです。大切なのは「温かい」「体が温まる」ということになります。その願望に応える品揃えができたお店がお客様を獲得することができます。これに気づき他店にはない独自の品揃えができれば他店との差別化となるわけです。

きめ細やかな対策を生み出す

そのうえで購買してくれているお客様の性別、年代、職業、居住地域などに加え、商品が売れる時間帯、曜日、天候による違いも要素に入れながら書き出してみましょう。POSシステムを使うことも有効ですが、自らが実際に見てみるということも大切です。

たとえばスーパーで葉物野菜が売れているという把握がされていたとします。さらに今回商品全体をみても、日配でもいくつか売れていることに気づく。組み合わせてみると鍋食材だった。日別に調べてみたら最高気温が10度未満の日の夕方によく売れていた…というケースは実際にあった例です。これらは従来の食品カテゴリだけで見ていると見落としがちです。

こうした傾向を見つけられれば、限られた予算のなかでどの日どの時間帯にどのような品揃えを行なってプロモーションをかけていけばよいかなど、具体的な対策に結びつけることができます。そうしたきめ細かい対応が来店いただいたお客様の満足度向上に直結し、お得意様へと変えていくことができます。

上記で書き出した要素をわかりやすくするために、売り上げの中核となっている商品群とお客様を多い順に書き出してみましょう。
■商品リスト例
お客様についてはイメージを絵にしてみてもいいでしょう。これは類型把握と呼ばれているやり方です。
■お客様のイメージ例
ここで表現されたものが自社自店におけるメイン商品でありメイン顧客です。この商品とお客様こそが私達のお店の売り上げを維持向上させてくれており、まさに自店自社の強みとなっていくのです。

モデルは一つだけではなく、優先順位の高い方から全体の売上の7〜8割を占めるようにいくつか書き出すことが重要です。なぜ7〜8割を占めるモデルを明確にするのでしょうか?それは経営を行ううえで最も投資対効果が高いとされる基準として2-8の法則(パレートの法則)と呼ばれる分析に基づいています。これは2割のお客様または商品アイテムで全体の8割の売上を占めるという状況を言い表しています。業種や種々の条件によって違いはありますが業界業種の違いを超えてそうした傾向があります。言い換えれば数としては少ない2割の商品やお客様を徹底的に分析し満足していただくことで8割の売上を確固たるものにすることができるということです。その意味でこれらの集団をゴールデンターゲット、パワーアイテムと呼ぶことがあります。このように7〜8割の売上を占めるモデルを把握することが経営上重要なのです。

そして自社自店の今後の方向性としてはもう一つの考え方があります。
このモデルから外れたお客様、商品群での売上を獲得するために新たな方策を展開することです。
この2つの方向性をどのように考えるべきなのでしょうか?

(第5回終了)

第一回 第二回 第三回 第四回 第五回 第六回 第七回 第八回 挿話

Copyright (C) 2004 PROSECUTE All Rights Reserved.